シダックスが カラオケ事業を売却ー優待投資家には痛手

昨日(2018/5/30)シダックス株式会社はカラオケ館を運営するB&V株式会社にカラオケ事業を運営するシダックス・コミュニティー株式会社の持分81%を売却し、カラオケ事業からほぼ撤退することが報告されました。

今回の発表を受けて私の考察と取った行動について記載して行きます。

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シダックスと言えばカラオケ、と言うイメージが強いかと思いますが、実はカラオケ事業は売り上げ比からいうと全体の13.2%程度しか有りません。


引用:2017年アニュアルレビュー

また、直近(平成28年4月1日 〜12月31日)の各セグメントごとの利益情報を見ると以下のようになっており、カラオケ事業が最も赤字を出している部門でもあります。


引用:17期第3四半期報告書

ですので、カラオケ事業を売却することはシダックスにとっては業績を向上させるものですので不採算事業を処分し、会社の価値を高める行動であり株価の上昇に繋がるものではある・・・と一般的には言えます。

が、シダックスはそもそもここ数年は利益もほとんどないか赤字、純資産も年々目減りして債務超過に陥る可能性すら見えている状態でした。

引用:2017年アニュアルレビュー

それをなんとか優待券と減配しないで続けてきた配当ででぎりぎり持ちこたえていた、という所が実情かと思います。

撤退が発表された翌日の今日(2018/5/31)、前場こそ−3%程度で落ち着いている様子でしたが、後場から一気に崩れ(ヤフーニュースに撤退が掲載されたため?)最大で-11%強の下落に見舞われました。やはり優待目的の個人投資家が多く、優待廃止を見越して売られたのだと思います。
シダックスのIR担当も焦ったのか後場中に優待券はそのまま使用できます、との発表をして一応持ち直しはしました。

ですが、それも撤退発表がされる前の今年3月に取得した優待券に関しての既述のみです。来年3月の権利取得で同様に優待券が与えられることまでの言及はしてありません。撤退ではなく今後も協業して行く関係にあると強調していますが、19%の持ち分比率では当然別の会社であり、別会社の優待券を発行する、というのもおかしな話になってきます。
そもそも、今年の3月分の優待よりシダックスの自社商品が選べるようになった、という優待の変更が撤退の布石だったように思われます。おそらく今後カラオケ無料券の配布をやめ、シダックスの自社商品のみの優待へと切り替えられて行くと予想されます。
私もそうですが、個人株主は今までカラオケ無料券のみを求めてシダックスの株を所有していたのが大多数と思われ、優待の廃止が起こった場合更なる下落に見舞われることは想像に難くないです。
また、残った事業も個人的には特に魅力を感じるものはなく、このままずるずると赤字を出し続け配当すら貰えなくなる日が来るのでは?と考えています。

以上のことより、本日所有していたシダックス株は全て売却してしまいました。10年ほど前に300円台で購入していたので差益+10年分の配当と優待で充分元は取れましたのでよしとします。余った資金はまだどうするか決めていませんがまた何か別の株の買い付け金にする予定です。

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